はやく2級を受験したいとおもっているけど、簿記3級から受験しないとダメかな?
簿記3級をとばして2級から挑戦することはできます。
簿記検定は、会計や経理の基礎を学ぶことができる人気の資格です。
初心者はまず簿記3級から始め、そのあとに簿記2級にすすむのが一般的です。
2級から挑戦するのは、時間やコストを節約したいと考えている人や、すでにある程度の簿記の知識がある人にとっては有利になります。
この記事では、簿記3級をとばして2級を目指すことのメリットとデメリット、合格までの具体的なステップについて解説します。
- 簿記2級の難易度と3級との違い
- 3級をとばして2級を受験するメリットとデメリット
- 効果的な学習ステップ
- 学習に役立つおすすめ通信講座
2級の試験に向けて効率的に勉強をすすめ、合格を目指すための実践的なアドバイスを解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
簿記2級の難易度と3級との違い
まず、簿記2級と3級の違いを解説します。
3級と2級の合格率と出題範囲、配点は以下になります。
3級 | 2級 | |
合格率 | 40〜50% | 20% |
出題範囲・配点 | 第1問 商業簿記 45点 ・仕訳15問 | 第1問 商業簿記 20点 ・仕訳5問 |
第2問 商業簿記 20点 (1)(2)合計2問 ・補助簿の選択、記入 ・勘定記入 ・理論問題の選択 ・伝票会計の穴埋め | 第2問 商業簿記 20点 ・株主資本等変動計算書 ・銀行勘定調整表 ・固定資産、有価証券の総合問題 ・連結精算表 ・連結財務諸表 | |
第3問 商業簿記 35点 ・決算整理後残高試算表作成 ・貸借対照表作成 ・損益計算書作成 ・精算表作成 | 第3問 商業簿記 20点 ・精算表作成 ・財務諸表作成 ・本支店会計作成 | |
ー | 第4問 工業簿記 28点 (1)(12点) 仕訳3問 ・費目別計算 ・本社工場会計 (2)(16点) ・個別原価計算 ・部門別原価計算 ・製造原価報告書、損益計算書 ・総合原価計算 ・標準原価計算 | |
ー | 第5問 工業簿記 12点 ・標準原価計算の原価差異分析 ・直接原価計算のCVP分析 ・直接原価計算の損益計算書 |
3級は、個人や小規模な事業主が日常的に行う経理業務をカバー、会計の基本的な仕組みを理解するための入門レベルの試験です。
一方、2級は企業の財務諸表作成や原価計算、連結会計など、より専門的で実務に直結する知識を問われる試験です。
具体的には、3級では「仕訳」や「勘定科目」の理解が中心で、試験内容も比較的シンプルです。
しかし、2級になると商業簿記に加えて工業簿記も範囲に含まれ、さらに高度な仕訳や、複雑な財務諸表の作成、原価計算手法の理解が求められます。
このように、2級は3級に比べて学習範囲が広く、難易度も格段に高くなります。
3級をとばして2級を受験するメリット・デメリット
2級から受験をすることにはメリットとデメリットがあります。
メリットとデメリットを確認をし、2級から受験をするかの参考にしてみてください。
メリット
- 勉強時間が短縮できる
- 簿記2級の知識を早く得ることができるため、実務に対応ができる
- コストの削減になる
- 学習効率が良い
- モチベーションが高まる
勉強時間が短縮できる
3級と2級の両方を受験すると、それぞれに合格するための勉強時間が必要になります。
しかし、最初から2級を目指すことで、3級の勉強にかける時間が短縮することができます。
簿記2級の知識を早く得ることができるため、実務に対応ができる
2級の学習内容はより実践的で、企業での実務にも直結しています。
特に、経理や財務部門で働くことを目指している方にとって、2級の知識は非常に役立ちます。
3級の知識を一度に習得するよりも、より高度な2級の知識を直接学ぶことで、早い段階から実務に対応できる力を身につけることができるでしょう。
コストの削減になる
簿記検定には受験料や教材費がかかります。
3級と2級の両方を受験する場合、それぞれの試験の受験料を支払う必要があります。
3級を飛ばすことで、3級の受験料や教材費を節約でき、その分を2級の教材や試験費用に充てることが可能です。
3級+2級 | 2級 | |
受験料 | 9,300円 (3級:3,300円、2級:5,500 円、事務手数料:500円) | 6,000円 (2級:5,500 円、事務手数料:500円) |
学習効率が良い
3級の内容は、2級の基礎となる部分も多く含まれていますが、2級の勉強を進める中で自然に身につけられる内容も多いです。
そのため、3級の勉強を独立して行うよりも、最初から2級の教材を使って学習を進めた方が効率的に知識を吸収できる場合があります。
また、2級を目標にすることで、より高いレベルの知識を身につけようとする意欲が高まります。
デメリット
- 基礎知識の不足
- 学習の負担が増える
- 難易度が高い
- 合格率が低い
基礎知識の不足
簿記3級は、会計や簿記の基本を学ぶための重要なステップです。
これを省略すると、2級で扱われる高度な内容を学ぶときに基礎が不足しているため、理解が難しくなる可能性があります。
特に、仕訳の基本や帳簿の構造など、3級で学ぶ基礎知識がしっかりしていないと、2級の内容に入ったときに混乱しがちです。
学習の負担が増える
3級を飛ばすことで学習時間が短縮されますが、2級の学習内容には3級の範囲も含まれているため、結果的に自分で3級の内容を補いながら勉強する必要があります。
2級では、商業簿記と工業簿記の2つの分野をカバーする必要があり、3級で得られる基本的な知識を補完しながら進めると、学習負担が大きくなります。
難易度が高い
簿記2級の試験は、3級と比べて出題範囲が広く、試験の難易度も高いです。
3級を飛ばして受験すると、最初からこの難易度の高い試験に挑むことになり、途中で挫折してしまう可能性があります。
特に、工業簿記は多くの受験生がつまずきやすいです。
まず3級で試験形式や勉強方法に慣れておくようにしましょう。
合格率が低い
簿記2級の試験は、合格率が3級に比べると低いです。
3級で試験形式や解答のコツを掴んでから2級に進むことで合格率を上げることができますが、直接2級に挑戦すると、試験に慣れていないこともあり、合格するまでに複数回の挑戦が必要になるかもしれません。
2級の問題に慣れるためにもアウトプットが大事です。
問題集を繰り返し解くと慣れていきます。
効果的な学習ステップ
簿記2級に合格するための計画的な学習ステップは以下になります。
おすすめの教材として「ホントにゼロからの簿記3級 『ふくしままさゆきのホントに』」や「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 テキスト&問題集 2024年度版」がわかりやすく、インプットしやすいです。
YouTubeでふくしままさゆきさんの講義を見ることができるので、テキストを見ながら勉強することでより理解がしやすくなります。
Kindle Unlimitedですと、ふくしままさゆきさんのテキストを0円で読むことができます。
商業簿記から始め、基本的な仕訳と帳簿を勉強します。
その後、工業簿記にすすみ、製造原価計算や標準原価計算の基礎を学びましょう。
3級と同じく、ふくしままさゆきさんのテキスト「独学応援!ホントに理屈っぽい!簿記2級商業簿記」や「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集 2024年度版」「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集 2024年度版」がおすすめです。
2級も同じく、YouTubeでふくしままさゆきさんの講義を見ることができます。
問題集を繰り返し解くことで、試験の出題傾向や問題のパターンを把握し、自分の弱点を明確にすることができます。
また、ネット試験対策として模擬試験を実施することで、試験本番での時間配分や緊張感に慣れることができるでしょう。
おすすめの問題集3級は「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 総仕上げ問題集 2024年度版」、2級は「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 総仕上げ問題集 2024年度版」です。
パブロフ流はYouTubeで著者のよせだ あつこさんが解き方を解説しています。
学習に役立つおすすめ通信講座
簿記2級の学習を効率的に進めるためには、適切なツールを活用することが大切です。
おすすめの通信講座があるので紹介します。
スタディング
まず、スマホやタブレットを活用した学習アプリや通信講座を利用することで、移動時間やちょっとした空き時間に勉強することができます。。
「スタディング
仕訳の練習問題もできるので、スキマ時間に効率よく勉強できるツールとしておすすめです。
\ スキマ時間に手軽に勉強ができる /
クレアール
動画で学習を進めることで、独学では理解しにくい部分を視覚的に学ぶことができます。
もうひとつのおすすめの通信講座は「クレアール」です。
クレアールは、プロの講師が丁寧に解説してくれるので、初心者でも安心して学習ができます。
\ 無料資料請求で講義体験もできる /
まとめ
しかし、その分リスクもともなうため、基礎知識の習得や効果的な学習計画を立てることが重要です。
- 基礎固めとして3級レベルの知識を習得する
- 2級の学習に取りかかる
- 問題集や模擬試験で実践的な問題に取り組む
今回紹介したステップやおすすめの通信講座を活用して、効率的に学習を進め、簿記2級合格を目指しましょう。