簿記の勉強をしたいけど、簿記には種類があるよね。
どれを勉強すればいいのか分からないよ。
簿記資格は「日商簿記」「全商簿記」「全経簿記」の3種類あります。
これらの資格はそれぞれ異なる特徴を持ち、どの簿記資格を取得するかで、将来のキャリアやスキルアップに影響があります。
とくに社会人にとって、どの資格がじぶんにとってどう有利なのか気になりますよね。
- これから簿記の勉強を始めたい社会人
(日商簿記、全商簿記、全経簿記の違いがわからず、自分に合った資格を知りたい人) - 転職やキャリアアップを目指している人
(経理、会計の仕事に有利な資格が知りたい人・日商簿記2級以上の取得を目指し、学習法を探している人) - 短期間で簿記の基礎を学びたい人
(全経簿記を使って、手軽に資格取得を目指したい人) - 忙しい日々の中でスキマ時間を活用したい人
(通勤や家事の合間に音声学習をしたい人・iPadを使って効率的に勉強したい人) - 教育給付金を活用して学習コストを抑えたい人
(クレアールやスタディングの講座に興味がある人) - 簿記資格の違いや特徴を把握したい学生や保護者
(商業高校生やその保護者で、全商簿記の有効性を知りたい人)
「日商簿記」「全商簿記」「全経簿記」の違い、社会人にとってもっとも有利な資格について解説しますね。
社会人におすすめの簿記検定は日商簿記
その理由は以下になります。
- 就職、転職市場での評価が高い
- 2級以上の取得で経理・会計職への道がひろがる
- 専門性の高い工業簿記を学ぶことで実務力も向上
知名度、今後のキャリアアップ、勉強のしやすさなどを考えても日商簿記3級を目指すのが良さそうですね。
日商簿記・全商簿記・全経簿記の比較
簿記資格は「日商簿記」「全商簿記」「全経簿記」の3種類あります。
それぞれの特徴を以下で解説します。
比較項目 | 日商簿記 | 全商簿記 | 全経簿記 |
---|---|---|---|
主催団体 | 日本商工会議所 | 全国商業高等学校協会 | 全国経理教育協会 |
対象者 | 社会人・学生 | 高校生・学生 | 社会人・専門学校生 |
試験日(実施月) | ・統一試験:年3回(6月・11月・2月) ・ネット試験:統一試験各回前後の施行休止期間以外 | 年2回 (1・6月の日曜日) | 年4回 (2・5・7・11月の日曜日) |
受験料 | ・3級:3,300円 ・2級:5,000円 | ・3級:1,300円 ・2級:1,300円 | ・3級:2,000円 ・2級:商業簿記2,200円、工業簿記:2,200円 |
試験範囲 | ・3級:商業簿記 ・2級:商業簿記、工業簿記 | ・3級:商業簿記 ・2級:商業簿記 | ・3級:商業簿記 ・2級:商業簿記、工業簿記 |
合格率 | ・3級:約50% ・2級:約30% | ・3級:約60% ・2級:約60~70% | ・3級:約60% ・2級:商業簿記:約40%、工業簿記:約80% |
難易度 | やや難しい | 易しい | 比較的易しい |
社会的評価 | 高い | 中程度 | 中~低程度 |
日商簿記の特徴
日商簿記(日本商工会議所主催)は、簿記資格の中で最も知名度と信頼度が高い資格です。
以下の点で、社会人のキャリアアップにつよい効果を発揮します。
- ビジネス実務に直結:商業簿記(企業の日常取引の記録)に加え、2級以上では工業簿記(製造業の会計)も学べる。
- 転職市場での評価が高い:とくに2級の取得は、経理・会計職に応募する際のおおきなアピールポイントになる。
- 受験者が多く、充実した教材や講座が豊富:書店で多数の参考書が手に入り、YouTubeの無料講座や有料オンライン講座も充実している。
- 試験が難しく、合格率が低い:2級は30%前後の合格率で、計算ミスや理論の理解不足が不合格につながりやすい。
- 統一試験は試験日が年3回しかない:統一試験(紙試験)は年に3回しか受験することができないので再受験までに時間がかかる。
しかし、ネット試験は統一試験各回前後の施行休止期間以外は受験することができるので、好きなタイミングで受けることができる。
- 経理・会計の専門職を目指す社会人
- 転職やキャリアアップを考えている人
- 幅広いビジネス知識を身につけたい人
全商簿記の特徴
全商簿記(全国商業高等学校協会主催)は、主に商業高校生向けに提供されている資格です。
高校生が将来、経理や商業関連の知識を使う職業に進むための基礎力をはかります。
- 学業と連携した取得が可能:商業高校では、授業の一環として全商簿記の対策が行われるため、学習しやすい。
- 学業と連携した取得が可能:商業高校では、授業の一環として全商簿記の対策が行われるため、学習しやすい。
- 初学者でも合格しやすい:試験範囲が日商簿記よりもせまく、基本的な商業簿記にしぼられている。
- 社会的評価が低い:全商簿記は主に学生向けのため、社会人になってから取得しても転職にはあまり有利ではない。
- 受験日が限られる:試験日程は学校によって異なり、一般の社会人が受けるのは難しい。
- 高校時代に資格を取得して、進学や就職に役立てたい人
- 商業高校生や学生で、基礎的な簿記力を身につけたい人
全経簿記の特徴
全経簿記(全国経理教育協会主催)は、日商簿記に比べて簡単かつ柔軟な試験日程が魅力です。
社会人が短期間で簿記の基礎知識を身につけるのに向いています。
- 試験日が年4回あり、受けやすい:仕事やプライベートのスケジュールに合わせて受験しやすく、短期間での取得が可能。
- 難易度が低めで初学者向け:日商簿記のような厳しい試験ではなく、全経簿記2級は60~70%の合格率。
- 原価計算など実務寄りの内容も学べる:商業簿記だけでなく、会計の基礎となる原価計算も学習範囲に含まれる。
- 社会的評価は日商簿記に劣る:資格の知名度が低く、日商簿記の代替としては不十分な場合もある。
- 転職や就職にあまり強くない:全経簿記の取得だけでは、会計・経理の専門職への応募では弱点となることがある。
- 試験日の多い資格で、柔軟に受験したい人
- 短期間で基礎を学びたい社会人
- まずは簿記の基礎を固めたい人
おすすめの学習方法
簿記の学習は、効率よく進めることが合格のカギです。
ここでは、社会人におすすめの学習方法を解説します。
通信講座で効率的に学ぶ
仕事や家事で忙しい社会人には、通信講座の活用が非常に効果的です。
オンライン学習は、移動時間をはぶくことができるだけでなく、自分のペースで学べるため、継続しやすいというメリットがあります。
- 講義動画でインプットとアウトプットを反復:講義動画を見ながら理解を深め、問題演習で知識を定着させます。
- 教育給付金対象講座でコストを抑えられる:クレアールや資格の大原は、教育給付金の対象となっており、受講料の20~70%が還付されます。
- クレアール:短期間で効率的に合格を目指せる講義構成
- 資格の大原は、短時間での効率学習をしたい方にオススメ:基礎から丁寧に学べる講義と豊富な模擬試験が特徴
- スタディング(簿記)
:スマホで学べる音声学習が便利で、通勤時間にも活用可能
iPadを使った学習で効率化
タブレット学習は、デジタル教材を活用できる点で非常に便利です。
特に、iPadとGoodNotes6などのアプリを使うと、紙のノートを使わずにすべてデジタルで勉強ができます。
iPad学習の具体例
- GoodNotes6を活用:PDF教材をインポートして、ペンで直接書き込みながら解答。解説もすぐに確認できるので復習がスムーズ。
- 分割画面機能の活用:片方に講義動画、片方に問題集を表示し、講義を聞きながら演習を進めます。
- データの同期でいつでも学習:PCやスマホと同期して、外出先や通勤時間にも進捗を確認可能。
通勤時間を活用した音声学習
社会人の限られたスキマ時間を活かすには、音声学習が効果的です。
通勤電車の中や家事の合間に、簿記の解説音声を聞いて知識を耳から吸収できます。
- クレアールやスタディング(簿記)
では、講義を音声だけで再生できるので、ながら学習に最適です。
- クレアール:短期間で効率的に合格を目指せる講義構成
- スタディング(簿記)
:スマホで学べるアプリが便利で、通勤時間にも活用可能
クレアール
クレアールは、簿記の基礎から応用までをカバーする充実した教材と講義が特徴です。
特徴 | 詳細 |
非常識合格法 | 合格に必要な範囲だけを徹底的に学習 |
Vラーニングシステム (映像専用学習システム) | 短時間(30分〜40分)で効率的に学べる講義動画が充実 |
講義種類 | ・映像配信 ・講義音声(MP3ファイルダウンロード可) ・講義資料(ダウンロード可) |
質問サポート | 専任講師に質問できるサポート体制が整っているので、独学の不安を解消できる |
試験対策 | 試験直前の対策講座や模試で対策 |
マルチデバイス対応 | Windows、Mac、スマホ、タブレット対応 |
クレアールが気になる人は無料で資料請求ができるので、さらにくわしい詳細の確認ができます。
資料にはサンプル講義動画のQRコードがついているので講義を観ることができます。
\ 無料の資料請求でサンプル講義動画が視聴できる! /
スタディング
スタディング(簿記)
特徴 | 詳細 |
講義種類 | ・基本講座(動画・音声)24回 合計約12.5時間 ・スマート問題集(オンライン問題)各回5問×24回=合計120問 ・仕訳トレーニング(オンライン問題)各回15問×4回=合計60問 |
質問サポート | 学習Q&Aサービス(チケット制) 別売りのチケットを購入で質問ができる |
試験対策 | ・解答力UP講義(PDF/オンライン問題)2回 解法講義つき ・実戦力UPテスト(PDF/オンライン問題)3回 解法講義つき ・検定対策模試(PDF/オンライン問題)3回 解法講義付き |
マルチデバイス対応 | Windows、Mac、スマホ、タブレット対応 |
\ スキマ時間で簿記の勉強がしやすい /
おすすめの教材
それぞれの資格に対応したおすすめの教材を紹介します。
日商簿記おすすめの教材
日商簿記は試験範囲が広いため、わかりやすいテキストと問題集を使って段階的に理解を深めることが重要です。
「パブロフ簿記」シリーズ:イラストを使った解説で初学者でも理解しやすい
「スッキリわかる日商簿記」シリーズ:各章ごとに短い解説と練習問題があり、スムーズに学べます
全経簿記おすすめの教材
全経簿記は原価計算など実務に近い内容も含まれるため、基礎から応用まで学べるテキストと問題集が役立ちます。
「全経3級・2級対策問題集」:頻出問題を集めた問題集で、初学者にもわかりやすい構成
まとめ
日商簿記は知名度が高く、実務にも直結するスキルが身につくため、転職やキャリアアップに有利です。
特に2級以上の資格は、経理・会計の仕事だけでなく、幅広い業界で評価され、管理職を目指す際にも役立ちます。
また、日商簿記は全国で広く実施されており、受験の機会が多く、社会人が取り組みやすい資格といえます。
さらに、オンライン講座や音声学習などを活用することで、忙しい日々の中でも効率的に学べます。
社会人が短期間で基礎から実践まで身につけるには、日商簿記を選ぶのが最適です。
自分の目標やライフスタイルに合わせた学習方法を取り入れ、合格を目指しましょう!