「簿記3級って何から勉強を始めればいいの?」
「試験ではどんな問題が出るの?」
簿記を初めて学ぶ人には不安がつきものです。
また、「数学が苦手でも合格できるのか?」「仕事や家事の合間に効率よく勉強する方法は?」といった疑問も多くみられます。
これらの疑問に対する答えは、簿記3級は基本を押さえ、計画的に学習を進めれば誰でも合格できる試験です。
この記事では、次の内容についてくわしく解説します。
- 簿記3級の出題範囲と各設問の特徴
- 最新の出題傾向
- 合格するための学習ポイント
- 忙しい社会人におすすめの通信講座
これらをおさえれば、試験の全体像がつかめ、効果的な学習計画を立てることができます。
とくに、ネット試験の導入による自由な受験環境や、スマホを使った効率的な勉強法も紹介しているので、スキマ時間を活用して合格を目指す方法がわかります。
この記事をつうじて、正しい学習のコツをつかみ、短期間で合格を目指しましょう。
簿記3級とは?試験の基本情報
簿記3級は、日本商工会議所(日商)が主催する試験で、企業や個人の会計処理の基本を学ぶことができます。
取引の記録から決算書の作成に必要な知識まで、経理や財務の基礎力をつけることができるので、ビジネス初心者にも人気のある資格です。
試験形式 | ネット試験:全国の試験会場で随時受験可能 ペーパー試験:年に数回、指定日程で開催 |
試験科目 | 商業簿記 |
レベル | 業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。 基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。 |
合格ライン | 70点以上 |
試験時間 | 60分 |
受験料 | 3,300円(税込) |
出題範囲と各設問の内容
簿記3級の試験では、基本的な会計処理を問う問題が出題されます。
仕訳の理解から帳簿の転記、決算処理の大きく3つの大問で構成されています。
ここでは、第1問から第3問の具体的な内容と、それに対する効果的な対策を解説します。
大問 | 配点 | 出題内容 |
第1問 | 45点 | 仕訳 |
第2問 | 20点 | 語句記入・補助簿選択・勘定記入 |
第3問 | 35点 | 決算書作成問題 |
第1問:仕訳問題(5問)
第1問では、取引を勘定科目で仕訳し、正しく借方と貸方に記入する力が問われます。
日常的な取引をどのように会計上記録するか、簿記の基礎を確認する問題です。
出題例
- 商品を50,000円で現金販売した。
→ 借方:現金 50,000円 / 貸方:売上 50,000円 - 取引先からの掛け代金30,000円が銀行に振り込まれた。
→ 借方:普通預金 30,000円 / 貸方:売掛金 30,000円
- まずは、主要な勘定科目(現金、売掛金、仕入、収益など)を暗記し、借方・貸方のルールを理解しましょう。
- 毎日仕訳問題を解き、パターンに慣れることが重要です。
第2問:帳簿記入(転記・補助簿)
第2問では、仕訳帳に記録された取引を総勘定元帳や補助簿に転記する問題が出題されます。
帳簿記入の基本的な流れを理解しているかどうかがポイントです。
出題例
- 売上帳の一部が空欄になっており、取引情報をもとに埋める。
- 仕訳帳から総勘定元帳へ、売上と仕入の取引を正しく転記する。
- 総勘定元帳や補助簿の書き方と役割を理解することが重要です。
- 転記ミスを防ぐために、記入後は必ず内容を確認するクセをつけましょう。
- 問題集をおおく解き、さまざまな形式の帳簿記入問題に触れるとよいでしょう。
第3問:精算表・試算表の作成
第3問では、決算整理を行い、精算表や試算表を完成させる力が問われます。
これにより、企業の決算処理の基本的な流れを理解しているかが評価されます。
出題例
- 減価償却費を計算して精算表に反映する。
- 貸借対照表と損益計算書の金額が一致するよう、試算表を完成させる。
- 決算整理仕訳の代表的なパターンを覚え、素早く処理できるようにしましょう(例:減価償却、未払費用、前払費用)。
- 精算表や試算表を実際に作成する練習を行い、手順に慣れることが大切です。
- 試験は時間制限があるため、60分以内に全問解き終わる練習を心がけましょう。
合格を目指すための学習ポイント
簿記3級の合格を目指すには、基礎を徹底的に固め、試験傾向に沿った対策を行うことが重要です。
独学でも十分に合格可能な試験ですが、効率的に学習するための工夫を取り入れることで、短期間での合格を実現できます。
とくに、忙しい社会人や学生の場合、まとまった勉強時間を確保するのが難しいため、スキマ時間を活用する学習法が効果的です。
ここでは、次のようなポイントに注目して、効率的な学習法を解説します。
- 学習計画の立て方
- アプリやオンライン講座の活用
- スキマ時間の活用術
これらのポイントを押さえれば、限られた時間の中でも効率よく勉強をすすめられ、自信をもって試験にいどむことができます。
具体的な学習方法と、おすすめの通信講座もあわせて紹介します。
優先順位をつけた学習
仕訳問題(第1問)の配点が高いため、まずは仕訳の練習を重点的に行いましょう。
仕訳は試験全体の基礎となるため、ここでつまずくと他の設問にも影響します。
まずは基本的な勘定科目の意味と借方・貸方のルールを理解し、仕訳の練習に集中しましょう。
仕訳がある程度できるようになったら、次は帳簿記入(第2問)や精算表の作成(第3問)に取り組みましょう。
初めからすべての範囲をまんべんなく学習するよりも、優先順位をつけた学習で効率を高めることがポイントです。
- 毎日少しずつ仕訳問題を解くことで、スピードと正確さを向上させましょう。
- 帳簿記入や精算表の学習は、過去問の流れに沿って実践的に取り組むと理解しやすくなります。
時間配分を意識した練習
試験は60分しかないため、模擬試験を繰り返し解いて時間管理の感覚をやしなうことが大切です。
仕訳問題、帳簿記入、精算表作成それぞれにかける時間をあらかじめ決め、時間内に解き終わる練習を重ねましょう。
- 模擬試験を繰り返し解くことで、時間配分のバランスを確認します。
- 仕訳や帳簿記入で解ける問題はまよわず解答し、試験当日は難しい問題に時間をかけすぎないようにしましょう。
- ネット試験では問題の順番が変わることもあるため、どの形式でも対応できるようにしましょう。
忙しい社会人におすすめの通信講座
仕事や家庭の事情で忙しい社会人にとって、まとまった時間を取れず、計画どおりに勉強がすすまないことになやむ人もおおいでしょう。
そこでおすすめなのが、いつでもどこでも学習できる通信講座です。
スマホやPCで学習できる講座なら、通勤時間や休憩時間といったスキマ時間をフル活用して、効率的に学ぶことができます。
ただし、通信講座は数多くあり、どの講座を選べば良いか迷う人もいるはずです。
講座ごとに特長がことなるため、自分の生活スタイルや学習ペースに合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは忙しい社会人に特におすすめの通信講座を紹介します。
クレアール
クレアールは、簿記の基礎から応用までをカバーする充実した教材と講義が特徴です。
特徴 | 詳細 |
非常識合格法 | 合格に必要な範囲だけを徹底的に学習 |
Vラーニングシステム (映像専用学習システム) | 短時間(30分〜40分)で効率的に学べる講義動画が充実 |
講義種類 | ・映像配信 ・講義音声(MP3ファイルダウンロード可) ・講義資料(ダウンロード可) |
質問サポート | 専任講師に質問できるサポート体制が整っているので、独学の不安を解消できる |
試験対策 | 試験直前の対策講座や模試で対策 |
マルチデバイス対応 | Windows、Mac、スマホ、タブレット対応 |
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スタディング
スタディング(簿記)
特徴 | 詳細 |
講義種類 | ・基本講座(動画・音声)24回 合計約12.5時間 ・スマート問題集(オンライン問題)各回5問×24回=合計120問 ・仕訳トレーニング(オンライン問題)各回15問×4回=合計60問 |
質問サポート | 学習Q&Aサービス(チケット制) 別売りのチケットを購入で質問ができる |
試験対策 | ・解答力UP講義(PDF/オンライン問題)2回 解法講義つき ・実戦力UPテスト(PDF/オンライン問題)3回 解法講義つき ・検定対策模試(PDF/オンライン問題)3回 解法講義付き |
マルチデバイス対応 | Windows、Mac、スマホ、タブレット対応 |
\ スキマ時間で簿記の勉強がしやすい /
まとめ
簿記3級は、初めての方でも正しい勉強法を実践すれば合格が目指せる試験です。
- 仕訳問題の優先対策が合格への鍵
- 第1問の仕訳は配点が高いため、重点的に練習しましょう
- 模擬試験で時間配分を身につける
- 60分の制限時間内で解き終える練習をくり返しましょう
- 問題集をおおく解いて、頻出問題のパターンや自分の弱点を理解しましょう
- おすすめの通信講座で効率的な学習をサポート
- 忙しい社会人や学生でも、スキマ時間を活用して短期間での合格を目指せます
これらのポイントを押さえ、効率的な勉強方法で簿記3級の合格を目指しましょう!