簿記試験ではどんな電卓を使えばいいの?
使いやすい電卓がいいな。
簿記必須アイテムの電卓は「どういうものを使えばいいの?」と疑問におもう人が多いです。
簿記試験は複雑な計算が多く、電卓の使いやすさによって合格への道のりも変わると言っても過言ではありません。
そして、簿記試験では使える電卓に特定の機能やルールがあります。
そこでこの記事では、簿記試験対応の電卓選びのポイントと、初心者でも使いやすいおすすめの電卓5選を紹介します。
簿記試験に合格するために、まずは電卓選びから準備していきましょう!
- 簿記試験に適した電卓の選びのポイント
- 便利な電卓機能
- 人気の電卓5選
愛用の電卓「シャープ EL-N942CX」
簿記試験に適した電卓の選び方
電卓選びのポイント
簿記試験では、特に以下のポイントを押さえて選ぶようにしましょう。
ポイント
- 最低10桁、できれば12桁表示のものを選ぶ
- サイズは手のひらサイズで大きすぎないものが良い
- すべり止めつきを選ぶ
- キーロールオーバー機能つきでミスを防ぐ
- 好みのボタン配置のものを選ぶ
最低10桁、できれば12桁表示のものを選ぶ
簿記や会計の計算には複雑で大きな数値をあつかうことが多いため、最低でも10桁、可能であれば12桁表示の電卓を選ぶようにしましょう。
10桁未満の電卓だと、大きな数値の入力や複雑な計算で桁数が足りず、数値が省略されてしまうことがあります。
12桁の電卓ならば簿記試験で必要な計算に十分対応でき、見やすいので、ミスの防止にもつながります。
試験に限らず、経理事務など仕事でつかう場合でも表示桁数は12桁がおすすめです。
サイズは手のひらサイズで大きすぎないものが良い
勉強場所が限られている場合や持ち運びを考えると、手のひらサイズで大きすぎない電卓が便利です。
簿記の勉強や試験会場で使う電卓は、必要最低限のサイズで、操作しやすいものを選びましょう。
あまりに大きいと机のスペースを取りすぎてしまい、他の勉強用具との併用がむずかしくなることがあります。
手にフィットするサイズ感の電卓は、長時間使用しても疲れにくく、快適に作業できます。
電卓のサイズは大きければいいというわけではないんだね。
すべり止めつきを選ぶ
簿記の計算では高速かつ正確な操作が求められるため、電卓がすべってしまうとタイムロスや計算ミスの原因になりかねません。
そのため、底面にすべり止めが付いている電卓を選ぶのがポイントです。
すべり止め付きの電卓は、押し込む力で電卓が動かず、安定して使えるため、集中して計算に取り組むことができます。
キーロールオーバー機能つきでミスを防ぐ
簿記や会計の試験では計算のスピードが重要です。
キーロールオーバー機能とは、複数のボタンを連続で素早く押しても入力を正確に反映する機能です。
この機能が付いていないと、連続してボタンを押したときに反応が遅れてしまい、入力ミスが発生しやすくなります。
キーロールオーバー機能付きの電卓であれば、素早い入力が求められる簿記試験の計算練習においても、安心して操作がおこなえます。
キーロールオーバー機能で電卓を早打ちしたときの入力ミスを防ぐことができますね。
好みのボタン配置のものを選ぶ
電卓のボタン配置も選ぶときの重要なポイントです。
簿記で使う計算には頻繁に使用するボタンがあるため、ボタンがわかりやすく配置されているかどうかを確認しましょう。
とくに、数値キーと機能キーの配置や押しやすさは、スムーズな操作に影響します。
また、使い慣れたボタン配置であれば、指が自然に動くようになり、ミスの減少にもつながります。
押しやすいボタン配置の電卓を選ぶことで、計算が快適になり、簿記学習の効率が上がります。
ボタンの配置はメーカーにより違うので、好みのものをまずチェックすることをおすすめします。
あると便利な機能
- グランドトータル機能(GT機能)
- メモリ機能
- サイレント機能
- アンサーチェック機能
グランドトータル機能(GT機能)
グランドトータル機能(GT機能)は、電卓でおこなった複数回の計算結果の合計を自動で保存、まとめて確認できる便利な機能です。
簿記の勉強や試験では、さまざまな数値を次々と計算することが多く、計算結果を忘れずに記録しておく場合に役立ちます。
GT機能があれば、別の計算を行っても総合計をかんたんに呼び出して確認できるので、計算の手間を減らしつつ、合計の確認が素早くおこなえます。
複数の計算結果を一括で確認することで、漏れやミスが減り、簿記学習がより効率的にすすむでしょう。
メモリ機能
メモリ機能は、計算途中の数値や一度出した結果を保存し、後から呼び出すことができる機能です。
簿記では、計算結果を保存しておき、あとの計算で再利用する場面が多くあります。
メモリ機能を活用することで、計算がたいへんスムーズにおこなえます。
メモリキーは「M+」「M-」などのボタンで使い分けが可能で、計算の流れを止めずに素早くできるため、簿記試験の学習でたいへん役立つ機能です。
記憶された数字に直前に打った数字や計算結果を反映させるには以下のキー入力で表示できます
メモリキー | 機能 |
M+(メモリプラス) | 加える |
Mー(メモリマイナス) | 引く |
MR(メモリリコール)••• CACIO RM(リコールメモリーキー)••• SHARP | 記憶されている数字の合計を表示 |
MC(メモリクリア)••• CACIO CM(クリアメモリーキー)••• SHARP | 記憶されている数字を消す |
計算結果をメモする必要がなくなるので効率よく計算できます。
サイレント機能
サイレント機能とは、キーを押したときの音を和らげてくれる機能で、静かな環境での作業や試験会場などでの配慮が求められる場面で便利です。
通常、キーを押すたびに発生する「カチカチ」という音が静かになるため、周囲に音を立てずに集中して計算できます。
アンサーチェック機能
アンサーチェック機能は、過去に行った計算結果を呼び出して確認できる機能で、簿記の計算練習や試験対策にたいへん便利です。
簿記の問題では、計算ミスが大きな影響をおよぼすため、答えを確認する場面が多くなります。
アンサーチェック機能があれば、計算結果を確認できるので、入力ミスや計算ミスを見つけやすいです。
計算のチェックにとても便利な機能だね。
検定で使えない電卓がある
簿記試験では、使える電卓に制限があります。
試験時にはシンプルで基本的な計算ができる電卓が求められ、特定の機能があると失格になる可能性もあるので、確認してから選ぶようにしましょう。
受験に際しての諸注意事項
- 計算器具(そろばん、電卓。どちらかを1つ)を使用しても構いません。ただし、電卓は、計算機能(四則演算)のみのものに限り、例えば、以下の機能があるものは持ち込みできません。
・印刷(出力)機能
・メロディー(音の出る)機能
・プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
・辞書機能(文字入力を含む)
(注)ただし、次のような機能は、プログラム機能に該当しないものとして、試験会場での使用を可とします。日数計算、時間計算、換算、税計算、検算 (音の出ないものに限る)
試験会場に持ち込めない電卓があるので気をつけてくださいね。
CACIO派?SHARP派?
電卓はいろいろなメーカーから出ていますが、CACIOとSHARPの電卓がとくに人気があります。
YouTubeの公認会計士たぬ吉の資格塾で操作方法を学ぶことができるので、スムーズに操作をしたい人はこちらもチェックするとよいでしょう。
CACIO 電卓の操作
動画で紹介していた電卓はこちら
SHARP 電卓の操作
動画で紹介していた電卓はこちら
時間の限られた試験では電卓の操作になれていると時短になります。
簿記用おすすめ電卓5選
ここでは、初心者からプロまで支持されている人気の電卓を紹介します。
CASIO(JW-200SC)
CASIO JW-200SCは、見やすさと使いやすさを兼ね備えた機能的な電卓です。
12桁のディスプレイ、薄型で持ち運びに便利なデザインが特徴です。
また、金額計算を効率的に行うための税計算機能や時間計算機能も備わっており、簿記の勉強に役立ちます。
おすすめポイント | こんな人におすすめ |
・税計算と時間計算機能:税率設定が可能な「TAX」ボタンで消費税の計算が素早くおこなえる。 時間計算も対応しており、時間管理が必要な場合にも便利。 ・デュアルパワー方式:ソーラーと電池のデュアルパワー方式で、長時間の利用でも安定した操作性ができる。 | 会計業務や簿記の学習で使いやすい電卓を探している人におすすめ。 とくに税計算が頻繁にある場合や、外出先でも活用したい人には最適。 |
SHARP(EL-G37)
SHARP EL-G37は、操作性と機能性のバランスが良い電卓です。
13桁の大型表示とクリアな液晶画面をそなえ、複雑な計算をするときも数値が見やすいです。
簿記試験で役立つキーマルチロック機能もあり、ミスを防ぐための工夫がされています。
おすすめポイント | こんな人におすすめ |
・税計算・原価計算機能付き:税率設定が自由にできるため、消費税やマークアップ計算を素早くできる。 仕入や売上の計算で便利。 ・キーマルチロック機能:キーの押し間違いを防ぐ機能があり、計算ミスを防ぎやすい。 | 安定性のある電卓で確実に計算を行いたい人におすすめ。 計算ミスを防ぐための機能が充実しているので、試験勉強で正確さを重視する方や実務でも安心して使える電卓を求めている人に最適。 |
Canon(LS-122TS)
Canon LS-122TSは、簿記や会計に特化した機能を持ちながら、持ち運びに便利なコンパクトサイズが特徴です。
シンプルなデザインで視認性が高く、大きめのボタン配置により操作ミスが軽減できます。
太陽光と電池のデュアルパワー方式で、長時間の利用が可能です。
おすすめポイント | こんな人におすすめ |
・税計算機能付き:消費税の計算が簡単に行える「TAX」ボタンを搭載。 税率を自由に設定でき、複雑な計算も素早く処理できる。 ・12桁表示:大型ディスプレイで12桁の数値が表示され、見やすい。 大きな数字が表示されるため、簿記の細かな計算においても確認がしやすい。 | 税計算が頻繁に必要な人や、携帯性を重視する人にぴったり。 簿記試験の前に練習用としても使いやすく、税率変更ができる点も役立つ。 |
CASIO(DS-20WK)
CASIO DS-20WKは、幅広いビジネスシーンで活用できる大型電卓です。
20桁まで表示できる大型ディスプレイを備え、長時間の利用にも適した耐久性が特徴です。
多くの機能を持ちながら、操作性が良く、簿記試験の計算にも役立ちます。
おすすめポイント | こんな人におすすめ |
・20桁表示対応:大きな数値の計算や、複数の計算を繰り返す場合でも20桁対応なので、見やすさは抜群。 経理業務や会計処理にも適している。 ・定数計算やメモリー機能:定数計算やメモリー機能が充実しており、繰り返し計算が必要な場面で非常に便利。 ・大きめのボタンと安定感:ボタンが押しやすく、安定性のあるデザインで指が疲れにくく、長時間の簿記練習に最適。 | 高精度の計算が求められる業務や、長時間電卓を使う簿記の勉強や仕事で活用したい人におすすめ。 ボタンの押しやすさや安定感があり、日々の簿記学習でも疲れを感じにくい。 |
SHARP(EL-N942)
SHARP EL-N942は、操作性と視認性に優れたプロ仕様の電卓です。
12桁表示の大型ディスプレイに加え、履歴確認や便利なマークアップ計算機能が付いており、簿記の勉強にも非常に役立つ設計となっています。
人間工学に基づいたボタン配置が特徴で、押し間違いを防ぎながら快適に使用できます。
おすすめポイント | こんな人におすすめ |
・履歴表示機能:過去の計算履歴を確認できるため、簿記の計算で見直しが必要なときにも便利。 ・マークアップ・マークダウン機能:売上や原価計算に役立つ機能が搭載。 ・高い耐久性と快適な操作感:耐久性に優れ、長く使える設計が特徴。 また、ボタンの配置が使いやすいため、スムーズな操作が可能。 | 簿記の勉強だけでなく、会計業務や販売管理など多目的で電卓を使う人に適している。 とくに、計算の履歴機能を活用して効率よく勉強をすすめたい人におすすめ。 |
まとめ
簿記の勉強や試験で活躍する電卓を選ぶときは、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
- 最低10桁、できれば12桁表示:大きな数値の計算も問題なく対応できる。
- 手のひらサイズで大きすぎない:持ち運びやすく、勉強スペースを圧迫しない。
- 滑り止め付き:計算中に動かず安定した操作が可能。
- キーロールオーバー機能:素早い入力時のミスを防ぐ。
- ボタン配置の工夫:よく使うボタンが押しやすい配置で計算ミスを減らす。
- グランドトータル機能(GT機能):複数計算の合計を一度に確認できる。
- メモリ機能:途中計算結果を保存し、後で呼び出せる。
- サイレント機能:キー音が気にならず、静かな環境での学習に最適。
- アンサーチェック機能:過去の計算結果を簡単に呼び出して確認できる。
適切な電卓と機能を選ぶことで、簿記の計算練習や試験対策がスムーズになります。
自分に合った電卓を選んで、効率よく学習に取り組みましょう!